2020年09月15日号
次回10月1日更新予定

artscapeレビュー

石塚源太 つやのふるまい

2013年10月01日号

会期:2013/08/27~2013/09/08

アートスペース虹[京都府]

複雑な曲面を持つオブジェ3点と、カッターナイフの刃で雪の結晶らしき模様をあしらった平面作品が2点。いずれも漆芸作品である。今回注目すべきは前者で、複数の円環が連続するフォルムが漆で覆われ、表面の艶(つや)がこれでもかとばかりに強調されていた。石塚は磨き込まれた表面の艶が漆芸の魅力の最たるものと考えており、艶が最も引き立つ形としてこれらの作品をつくり上げた。凸面はともかく凹面の研磨は困難であり、専用の道具を自作してこの難題を克服したそうだ。何ものにも似ず実用品でもないこれらの物体は、もっぱら美のためだけに存在している。その潔さもまた美しいと言うべきであろう。

2013/08/27(火)(小吹隆文)

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