artscapeレビュー

プレビュー:地点『汝、気にすることなかれ』

2017年07月15日号

会期:2017/08/05~2017/08/20

アンダースロー[京都府]

地点×エルフリーデ・イェリネクのテクスト×三輪眞弘(音楽監督)による第3弾。『光のない。』『スポーツ劇』に続く注目の新作が、地点の稽古場兼劇場である京都のアンダースローにて、8月に上演される。地点は自分たちで改装したアンダースローを拠点として、チェーホフの四大戯曲やブレヒト、『地点の近現代語』などのプログラムをレパートリーとして継続的に上演しているが、そこにイェリネクの『汝、気にすることなかれ』が新たに加わるという。「シューベルトの歌曲にちなむ死の小三部作」と副題のつく本作は、第三部に作者の父が登場するなど『スポーツ劇』の続編としての性格もありつつ、オーストリアのブルク劇場の大女優をモチーフにした第一部、白雪姫の物語を題材にした第二部と、それぞれ全く異なる設定で書かれている。神奈川のKAATや京都のロームシアターといった大劇場ではなく、俳優との距離が極めて近い空間で観劇できることも、レパートリー上演の大きな魅力である。前2作の延長上にどのような世界が立ち上がるのか、非常に楽しみだ。

2017/06/30(金)(高嶋慈)

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