2022年01月15日号
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artscapeレビュー

島崎信+織田憲嗣が選ぶ──ハンス・ウェグナーの椅子展

2013年11月01日号

会期:2013/09/27~2013/10/14

スパイラルガーデン[東京都]

生涯に500脚以上の椅子をデザインしたと言われる、デンマークを代表する家具デザイナーの一人、ハンス・ウェグナー(1914-2007)。彼のデザインした「Yチェア」は、世界で50万脚以上が販売されているという。本展は、北欧デザイン研究で知られる島崎信氏と、椅子の研究家・蒐集家である織田憲嗣氏の監修によりウェグナーの椅子60脚余を集めた展覧会。ウェグナーの「チャイナチェア」のインスピレーションの源となった中国明代の椅子「圏椅(クワン・イ)」を中心に、その仕事の系譜が系統樹の様式で体系づけられている。島崎氏はウェグナーのデザインの手法を「リデザイン」とするが、明代の椅子をオリジンとするリデザインのプロセスゆえ、また木という素材の特性と技術とを熟知するがゆえ、彼の仕事は進化のアナロジーとして体系づけることができるということになろうか。
 今回の展覧会で特筆すべきは、ほとんどの作品に手を触れ、腰掛け、その座り心地が体験できた点である。見た目の美しさだけがデザインではない。「使ってみる」にまでには到らないにせよ、体験可能な展示はデザイン展の望ましい姿だと思う。[新川徳彦]

2013/10/01(火)(SYNK)

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