2021年12月01日号
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artscapeレビュー

旧羽室家アート・プロジェクト 美術家 森口ゆたかが見つめた 子どもの情景

2013年11月01日号

会期:2013/10/12~2013/10/20

原田しろあと館[大阪府]

大阪市に隣接する郊外住宅地として知られる豊中市の曽根エリア。本展の会場となった原田しろあと館は、元々は昭和12年築の旧羽室家住宅(国登録有形文化財)であり、敷地は織田信長や古田織部とも縁のある中世の城跡だ。同所での展示を依頼された森口は、あえて自分を引き気味にして、主に邸宅に遺されていた写真や什器などを駆使したインスタレーションを構築。この屋敷で過ごした家族の記憶や子どもへの愛情に満ち溢れた空間をつくり上げた。なかでも、和室で展示された戦前と現代の子どもたちの写真パネルの共演と、80年前からある写真現像用の暗室で行なわれた家族写真のスライドショーは見応えがあった。ささやかだが、それゆえ愛おしい。本展を一言で表わすとこんな感じだろうか。

2013/10/15(火)(小吹隆文)

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