2017年10月15日号
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artscapeレビュー

エル・グレコ展

2012年12月15日号

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会期:2012/10/16~2012/12/24

国立国際美術館[大阪府]

この展覧会は東京にも巡回するけど、ついでだから寄って見た。記者発表のときにも書いたが、エル・グレコに対する唯一の関心事は、なんでこんなに絵のヘタな画家が美術史に残ったのかということに尽きる。人体デッサンは狂ってるし、その上に着せた衣装はハリボテにしか見えない。色彩もやたら黒を用いるから肖像画の顔なんか灰色でまるで死人のようだ。ギリシャ人のくせにちゃんと石膏デッサンをやらなかったんだろうか。「だってマニエリスムだもん」ではすませられない逸脱ぶりだ。しかしそんな荒っぽさがモダンといえば、たしかにベラスケスなんかよりはるかにモダンといえるかもしれない。こんな絵ほかに描くやついないから、だれが見たってエル・グレコだってわかるし。でもだからといって美術史に残るか。

2012/11/02(金)(村田真)

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