2020年07月01日号
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artscapeレビュー

小谷元彦 展 幽体の知覚

2011年09月01日号

会期:2011/07/22~2011/09/04

高松市美術館[香川県]

昨年に東京の森美術館で行なわれた個展を大幅に再構成した本展。東京展を見ていないのでその違いは知る由もないが、小谷の現時点での全貌を知るうえで、過不足のない内容に仕上がっていた。作品はほぼ年代順に並んでいたが、初期の作品はグロテスク趣味や様式性が強く、年代を経るにつれて超越性を喚起させる方向にシフトしていると感じた。年代に関わらず一貫しているのは造形の完成度に対する情熱で、細部まで一切の妥協を排したその制作態度には敬服せざるをえない。個人的には、展覧会のクライマックスを飾った「Hollow」シリーズと「インフェルノ」がひときわ印象深く、特に、滝の映像が360度周囲を包む「インフェルノ」をラストに配したのは大正解だったと思う。

2011/08/13(土)(小吹隆文)

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