artscapeレビュー
生誕250周年 谷文晁
2013年09月15日号
会期:2013/07/03~2013/08/25
サントリー美術館[東京都]
近代以前の日本絵画はパターン化しているからつまらないと思っていたが、この展覧会を見ると、日本絵画のパターンはひとつではなくいくつかあって、谷文晁はそのいくつものパターンを描き分け、折衷してるからおもしろいことがわかった。これは当時、掟破りだっただろう。なにしろ狩野派から土佐派、円山四条派、中国画、洋風画までレパートリーは広く、自由に行き来していたという。いまだと油絵と日本画とスーパーリアリズムとヘタウマをひとりで同時にやっちゃうみたいな。近代以前のポストモダニストですね。
2013/08/21(水)(村田真)
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