artscapeレビュー
『震災のためにデザインは何が可能か』
2009年07月15日号
発行所:NTT出版
発行日:2009年5月29日
震災は日本にとっていつも重要なテーマである。一秒でも早く予知するためのシステムづくりにも大量の研究費が投じられる。だが、本書はカタストロフィーとしての地震に悲壮感をもって立ち向かうものではない。デザインという知的な営為を通じて、いかに震災がもたらす具体的な場面とつきあうのかを考えさせる。デザインとは視覚的なカッコよさを追求するだけではない。むしろ、生活と全般的に関わることを改めて教えてくれるだろう。ランドスケープ・デザイナーの山崎亮が関わるStudio-Lと、Hakuhodo+designがワークショップを行ない、その成果をもとに本書が執筆された。
詳細:http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100001978
2009/06/30(火)(五十嵐太郎)