artscapeレビュー
馬場正尊『「新しい郊外」の家』
2009年07月15日号
発行所:太田出版
発行日:2009年1月14日
著者は、房総半島の海岸の近くに土地を購入し、自邸と6棟の賃貸住宅を建設した。そしてその地を「新しい郊外」と呼ぶ。東京に通うためのベッドタウンではなく、積極的な自意識をもって住む郊外では、サーフィン、魚介類、農作物を楽しむ。著者は、概念を唱えるだけではなく、自ら実践し、その過程で起きるさまざまな苦労の記録を本書に記した。波瀾万丈の個人史とも重ね合わせているが、新しい不動産のあり方への提案としても興味深い。
詳細:http://www.ohtabooks.com/publish/2009/01/14155934.html
2009/06/30(火)(五十嵐太郎)