2019年09月01日号
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artscapeレビュー

パウル・クレー おわらないアトリエ

2011年04月01日号

会期:2011/03/12~2011/05/15

京都国立近代美術館[京都府]

クレーの個展は今までに何度も開催されているが、本展は過去のものとは趣を異にする。いわゆる名品展ではなく、表現のエッセンスに迫ることを第一義としているからだ。それゆえ、「油彩転写」「切断」「再構成」など技法別の分類が行なわれたり、「特別クラス」と呼ばれアトリエに留め置かれた作品や、表裏両面に描かれた作品など、彼がどのような思考に基づいて制作を行なったかが窺える作品構成がとられた。また、展示も凝っていて、あえて空間に対して斜めに壁を配したり、引きのない路地のような空間が多数つくられていた。これは、観客を観賞から思考へと誘うための仕掛けであり、本展の大きな特徴となっている。

2011/03/11(金)(小吹隆文)

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