artscapeレビュー
《BEAM HOUSE》、《MISS HIROSHIMA》、《l'ombre de ange》
2014年11月15日号
[広島県]
小川文象の作品を見学する。《BEAM HOUSE》(2009)はポストモダン住宅のリノベーションゆえに、構造的に変えられない部分を与件としながら、光と色の様々な効果を導入し、開放的な空間に変える処女作だった。一方、アーケード街に面する《MISS HIROSHIMA》(2012)は、フラットバーを斜めに交差させた籠のような外皮が構造体となり、角地の商業施設を包む。そしてインテリアの仕事となる《l'ombre de ange》(2012)は、「天使の影」という店名を意識し、光リングの影が映る白い洞窟のようなバーである。
2014/10/03(金)(五十嵐太郎)