artscapeレビュー

中村屋サロン──ここで生まれた、ここから生まれた

2014年11月15日号

会期:2014/10/29~2015/02/15

中村屋サロン美術館[東京都]

新宿中村屋といえば、中村彝の作品があるので学生時代から2、3回来たことがある。でも貧乏学生にはサロンの雰囲気がなじめず、作品だけ見てそそくさと帰ったなあ。その中村屋本店がビルを建て替え、3階に美術館を開設。開館記念展としておよそ1世紀前に中村屋に集った美術家たちの作品を展示している。出品は、中村屋サロンのきっかけとなった荻原守衛の《坑夫》《女》をはじめ、高村光太郎の《手》や《自画像》、中村彝の《小女》、鶴田吾郎の《盲目のエロシェンコ》、中原悌二郎の《若きカフカス人》、会津八一の書まで、彫刻と油彩が中心。なにか日本の近代美術の青春時代を見るような懐かしさと、なぜか気恥ずかしさも感じる。

2014/10/22(水)(村田真)

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