artscapeレビュー

ヤマザキマザック美術館所蔵作品展

2010年09月15日号

会期:2010/04/23

ヤマザキマザック美術館[愛知県]

朝、高松駅からJRで瀬戸大橋を渡り、岡山でのぞみに乗り換えて名古屋へ。所要時間3時間たらずで昼前に着く。ぼくが子どものころだったら1日がかり、江戸時代だったら1カ月はかかったぞ。まずは新栄町に出て、この4月にオープンしたばかりの美術館に寄る。日本の企業美術館というとたいてい印象派かエコール・ド・パリだが、ここは珍しくヴァトー、ブーシェ、フラゴナールとロココ絵画が並ぶ。印象派は高騰して手が届かないから盲点ともいうべきロココに走ったのかもしれないが、わが国にはロココ絵画が少ないからそれはそれでひとつの見識といえる。と思ったら、なんだモネもモディリアーニもあるではないか。とりわけ多いのがヴラマンクとスーティン。結局、作品のよしあしや好き嫌いより、値段で購入を決めてるんじゃないかって気がしてきた。

2010/08/20(金)(村田真)

2010年09月15日号の
artscapeレビュー