artscapeレビュー
千代田芸術祭2011
2011年10月15日号
会期:2011/09/03~2011/09/19
アーツ千代田3331[東京都]
展示部門のアンデパンダン展に、ステージ部門とマーケット部門が加わったアートフェスティバル。でも見たのは展示部門だけ。出品は約300人(組)ほどで、大半は素通りだが、いくつか目に止まった作品もあった。都市風景を描いた菅野裕子の絵画は、とくに目立つわけではないけど、凡百の作品の海のなかでは輝いて見える。また、スカートのなかをのぞいてオナニーする少年少女像を彫った柳瀬はるかの《ままごと》は、木彫の存在感と夢幻的な内容の落差が衝撃的。ほかに、マンガをモチーフにした作品がけっこうあったが、なかでも、アーティスト志望の女子が画廊で個展を開くまでをコマ割りマンガにしてキャンバスに描いた増田ぴろよ、岡崎京子の『ヘルタースケルター』の主人公を自分の顔写真に貼り替えて製本した山田はるかがおもしろい。どちらもつい読んでしまった。こういう作品て最近よくあるのかしら。
2011/09/15(木)(村田真)
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