artscapeレビュー
Dance&Peopleワークショップ「からだをつかってあそぼ」
2011年10月15日号
会期:2011/09/17, 10/22, 11/26, 11/27, 12/10
大山崎ふるさとセンター3階ホール[京都府]
「Dance&People」は、五島智子氏が介護の仕事の経験をもとに立ち上げた任意団体。介護現場での重度身障者の身体介護は、介護する側とされる側のデュエットそのものであると考えたことがきっかけだったという。これまでに、見える人と見えない人によるダンスワークショップや、シニアを対象にした企画など、さまざまなワークショップやそのコーディネイトを行なってきた。大山崎ふるさとセンターで月に一度開催されている「からだをつかってあそぼ」は、参加年齢や性別、障害などは不問。この日はじめて見学させてもらった。ナビゲーターであるコンテンポラリーダンサーの黒子沙菜恵さんに誘導されながら、7名の参加者が音や音楽にあわせて踊ったりポーズをとったり、ペアになり、さまざまなアクションをしている。この即興の動きがじつにドラマチックで、二人組のコンビネーションとチームワークを見ているだけでも面白い。また、会場の窓のすぐそばを、新幹線がしょっちゅう豪速で通過する、という光景もすごい! 一瞬、凄まじい風圧(と音)が会場を走り抜けるのだが、それがとても刺激的。環境と身体(や感覚)のつながりの奥深さも感じるワークショップだった。この日は見学だけだったが、チャンスがあればぜひ実際に参加してみたい。
2011/09/17(土)(酒井千穂)