artscapeレビュー

「ベルリン国立美術館展」記者発表会

2012年01月15日号

会期:2012/06/13~2012/09/17

国立西洋美術館[東京都]

またフェルメールがやって来る。2012年6月13日から国立西洋美術館で始まる「ベルリン国立美術館展」で、《真珠の首飾りの少女》が本邦初公開されるのだ。ややこしいことに、同時期(6月30日から)同じ上野の東京都美術館には《真珠の耳飾りの少女》が来ることになっている。有名なのは「耳飾り」のほうだが、「首飾り」は初来日(「耳飾り」は今回で3度目)なので今年はこちらをひいきにしたい。それにしても、2011年の2回計4点に続き、2012年も2回計3点のフェルメールが来るのだから異常というほかない。まあ日本人の名画好きも、それを支える経済力もまだまだ健在とすればおめでたい限りだが。フェルメール以外の見どころは、同じ17世紀オランダのレンブラント派による《黄金の兜の男》。この作品、かつてレンブラントの代表作と見られていたのに、厳密な調査の結果「レンブラント派」の作品に格下げられてしまったのだが、そのことでかえって有名になったといういわくつきの作品なのだ。この目でとくと観察したい。ほかにもミケランジェロの素描、ドナテッロのレリーフ、クラーナハのヌード画などオールドマスターズを堪能できそう。

2011/12/05(月)(村田真)

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