2024年03月01日号
次回3月18日更新予定

artscapeレビュー

丸山常生展──install-action(インスタラクション)という方法

2012年01月15日号

会期:2011/12/12~2011/12/25

トキ・アートスペース[東京都]

壁には東北の被災地の風景写真、被災地で行なった本人のパフォーマンス写真、会期初日にギャラリー内で見せたパフォーマンス写真などが貼ってあり、そのときに使ったとおぼしきテーブルや椅子などが置かれている。「インスタラクション」というくらいだから、パフォーマンス(アクション)を見ないでインスタレーションだけ論じてもあまり意味はないだろう。それよりこれを見ながら思ったのは、被災地をモチーフにした作品の場合、あまりに手際よくきれいにまとめたり、わかりやすく伝えようとしたりすると逆に違和感を覚えるというか、うさん臭ささえ感じてしまうということだ。丸山がそうだというのではなく(よくも悪くもきれいにまとまってないし、わかりやすくもない)、一般論ですが。戦場カメラマンは現場で色彩や構図のことをどれほど意識するのだろう、なんて考えてしまった。

2011/12/16(金)(村田真)

2012年01月15日号の
artscapeレビュー

文字の大きさ