artscapeレビュー

藤田匠平 展

2012年01月15日号

会期:2011/12/02~2011/12/17

六々堂[京都府]

藤田は京都在住の陶芸家だが、全国各地から引き合いが多く、意外と地元での個展は少ない。貴重な機会となった本展では、約60点と彼にしては大量の作品を出品した。器としての実用性を保ちつつ、抽象的なオブジェ性も併せ持つのが彼の特徴だが、本展では鯉の置物や半分に切断されたゴマサバなど、これまでとは異なる作風も。それらに共通するのは驚くほど細かい絵付けがなされていることだ。なるほど、いまの彼はこんな作風だったのか。普段行き慣れない画廊での個展だったが、出かけておいてよかった。

2011/12/14(水)(小吹隆文)

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