2019年12月01日号
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artscapeレビュー

JITTER「#01 CCAA」

2013年12月15日号

会期:2013/11/02~2013/11/11

CCAA アートプラザ ランプ坂ギャラリー(ギャラリーランプ1)[東京都]

JITTERは佐藤志保、畠山雄豪、人見将、山元顕史の4人によって結成された写真家グループ。2011年の東川町国際写真フェスティバルの行事の一環として開催されたリコーポートフォリオオーディション(2012年から赤レンガ公開ポートフォリオオーディションと改称)で最優秀賞を受賞したのが北海道札幌市在住の山本で、僅差で優秀象に選ばれたのが佐藤、畠山、人見だった。彼らはその縁で、グループ展を定期的に開催するようになり、2012年には『JITTER』という名前でZineを刊行した。それが今回東京・四谷のCCAAで開催された展示に結びついていったのである。
回を重ねるごとに、彼らの仕事の質は高まりつつある。今回は山本が札幌の「雪捨て場」を真夏に撮影した作品(4点)を、佐藤が「思い出の場所に花を咲かせる」というコンセプトで「オアシス」と題する新作(2点)を、人見がレース布を題材としたフォトグラム作品(5点)を出品した。最も力が入っていたのが畠山の「浸透─プロローグ」で、交差点に立ち「目線の高さより各方向の街の表層が入るように撮影」した写真を、1枚ずつめくれるポートフォリオの形で展示していた。2004年から続けている作業で、すでに5万3千カット以上に達しているという。
僕自身が審査員のひとりだったこともあり、こういう地道な活動がきちんと根づきつつあるのはとても嬉しい。畠山が作品のコメントに書いているように、「足下にある大地には絶え間なく変化する小宇宙が広がっている」のではないだろうか。その宇宙の胎動を、彼ら一人ひとりがしっかりと感じとっていることが伝わってきた。

2013/11/05(火)(飯沢耕太郎)

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