2019年12月01日号
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artscapeレビュー

高木智広「此方×彼方」

2013年12月15日号

会期:2013/10/29~2013/11/10

Gallery PARC[京都府]

自然と人間の関係をテーマに制作を続けている高木智広は、おもに京都や東京で発表を行なってきた活動歴も長い作家だが、個展を見たのは私は今回が初めてだった。一角獣や、身体が動物と混じり合い一体化した人間など、青みを帯びた色彩の背景に不思議な生き物たちが浮かぶ一連の絵画、薄い膜のように張られた半透明のシート向こう側で、ときどき剥製動物の眼が光るというインスタレーションで会場は構成されていた。全体に独特の不気味さとユーモアをまとった神秘的な雰囲気だが、夢の世界や「向こう側」の世界、その境界というよりも、むしろ現実に存在するがまだ見たことのない地続きの世界に想像が巡っていく。描くモチーフのイメージについては、初めからあるわけではなく、筆を動かしているうちに次第にあぶり出されていく感じだという高木の言葉も印象に残った展覧会。


展示風景

2013/11/09(土)(酒井千穂)

2013年12月15日号の
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