2019年12月01日号
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artscapeレビュー

アイデアル・コピー《Money(Kyoto)》

2013年12月15日号

会期:2013/11/09~2013/11/30

HAPS(東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス)[京都府]

京都市の「若手芸術家等の居住・制作・発表の場づくり」事業で、芸術家支援、地域創造、ネットワークづくりなどのミッションを掲げ、制作に必要な不動産のマッチングや、発表活動にまつわる情報提供、コーディネートなど、アーティストの相談窓口として独自の活動を行なっているHAPS(東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス)。そのオフィスは六波羅蜜寺や清水寺といった観光名所も近い東山区の六原学区にある。勉強会やトークイベント、ワークショップ等も開催されているのだが、私はここで定期的に展覧会(ALLNight HAPS。展示時間は19:00~10:00の夜間)も開催されていると今回訪れるまで知らなかった。ギャラリースペースには、通りに面したガラスの引き戸の近くにテーブルがただひとつだけ設置されており、一枚だけ100円玉が置かれているという状態だったので、はじめは気がつかなかったのだが、引き戸のガラスの真ん中には丸い穴が空けられていた。これは以前にも東京で発表されたことのあるアイデアル・コピーによる作品展示で、もともと初日にはテーブルの上に350枚の100円硬貨が載せられていたのだそう。通り(外)からギャラリー内へ手を伸ばせる穴があり、初日には置かれていた350枚がいまは……と会期中の無人の夜間ギャラリーの様子を想像し興奮した。どんなことが起こっていたのだろう。こちらも訪れたのが遅かったのが悔やまれるが、それにしてもなんてスリリングで挑戦的な展示。ユニークなギャラリーで開催される今後の展覧会にも期待したい。


展示風景

2013/11/29(金)(酒井千穂)

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