artscapeレビュー

phono/graph 音・文字・グラフィック

2015年05月15日号

会期:2015/03/21~2015/04/12

神戸アートビレッジセンター[兵庫県]

藤本由紀夫、softpad、ニコール・シュミット、八木良太、城一裕、intext、鈴木大義のメンバーから成るアート/デザインプロジェクト「phono/graph」。その目的は「音・文字・グラフィック」の関係性を研究し、それらを取り巻く現在の状況を検証しながら形にすることだ。神戸アートビレッジセンター(KAVC)のギャラリー、シアター、スタジオを使用した本展では、メンバーが持ち寄った書籍、音源、作品などを自由に手に取って体験できるライブラリー空間と、音、文字、グラフィックを触覚的に体験できる2つのインスタレーションを構築。まずライブラリーで「phono/graph」を学習し、次にインスタレーションで五感をフル活用してもらい、最終的に観客一人ひとりが新たな知見を得ることが目指された。また、上記メンバーがKAVCのシルクスクリーン工房を約半年間にわたり使用し、さまざまな物にシルクスクリーンを施す実験を行なったのも興味深いところだ。「phono/graph」は過去に、大阪、ドルトムント(ドイツ)、名古屋、京都、東京で開催されてきたが、今回が最も充実していたのではなかろうか。
ウェブサイト:http://www.phonograph.jp/

2015/03/20(金)(小吹隆文)

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