artscapeレビュー
2014年09月15日号のレビュー/プレビュー
新宿瑠璃光院白蓮華堂
[東京都]
新宿駅近くの、竹山聖が設計した瑠璃光院白蓮華堂を見学する。地上6階地下1階の木目を強くだしつつ、丸みをおびた大きなコンクリートのヴォリュームの内部に、美術や音楽と競演する、様々な空間を立体的に組み込む。プライベートの美術館のようだ。開口、斜線、壁画、仕上材、水の流れなどのバリエーションが多い、壁の建築である。
2014/08/23(土)(五十嵐太郎)
TYIN(ティーン)テーネステュエ・アーキテクツ展 Human - Architecture
会期:2014/07/10~2014/09/20
TOTOギャラリー・間[東京都]
ギャラリー間のテーネステュエ・アーキテクツ展へ。これは予想以上に面白い。自国ノルウェーでのいわゆる正規の新築はほとんどないが、グローバルかつリージョナルに活動する組織である。その場の資源を最大限に生かしながら、セルフビルド的に多数が施工に参加できる仕組みをつくるが、決して空間は貧弱なものにならず、建築が豊かなのだ。
2014/08/23(土)(五十嵐太郎)
魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展
会期:2014/06/18~2014/09/01
国立新美術館 企画展示室1E[東京都]
16年前のセゾン美術館「ディアギレフのバレエ・リュス」は、ピカソ、マチス、キリコらが参加した舞台美術を豊富に紹介し、総合芸術色が強かったが、今回は多数のマネキンを使い、衣装がメイン。全体として異国趣味を感じる民族系が多い。続いて、同館のオルセー美術館展へ。あまり予想外のものはなく、教科書的にフランスの近代を振り返る内容である。後から振り返る歴史としては、当然印象派の系列が名前を残しているが、逆に当時の主流だったアカデミズムの絵画などを、同じ部屋で一緒に見せるのは、比較することで、表現の違いを学ぶうえでわかりやすい。
2014/08/23(土)(五十嵐太郎)
夏祭り SUMMER STATION、Pokémon the movie XY展
会期:2014/07/19~2014/08/31
六本木ヒルズ アリーナ[東京都]
六本木ヒルズの地上は、大阪で目撃したドラえもん軍団が占拠していた。記念写真でにぎわっている。アリーナでは、大盆踊り大会が開催されており、出店がいっぱい。イベントでゴジラの上半身が屋外で展示されていた東京ミッドタウンに比べて、こちらが庶民的な雰囲気に変わったことを実感する。また展望台にあがると、ポケモン展が自動的に見られるようになっており、カフェが大人気だった。10年ほど前に京都国立博物館でスターウォーズ展が巡回したときは衝撃だったが、今やサブカル系の展覧会が、もはやめずらしい企画でもなんでもなく、本当に日常化したと思う。
2014/08/23(土)(五十嵐太郎)
ゴー・ビトゥイーンズ こどもを通して見る世界
会期:2014/05/31~2014/08/31
森美術館[東京都]
展示の位置が少し低く、夏休みだから子供向けの企画と思いきや、内容は決してそうでもなく、むしろ子供をテーマにした美術展だった。社会派、政治的な作品もあり、ナッファール&サッロームのパレスチナの子供の現状とその夢をテーマにした映像「さあ、月へ」が良かった。
2014/08/23(土)(五十嵐太郎)