2019年12月01日号
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artscapeレビュー

加藤芳信 展

2011年05月01日号

会期:2011/03/22~2011/04/02

ギャラリー川船[東京都]

「点を打ち続けて40年」、加藤芳信の個展。主に80年代に制作された点描によるモノクロームの細密画と、柔らかな曲線による木彫作品などを展示した。一口に点といえども、その形態はさまざまで、墨のかたちと濃淡を使い分けながら、画面に独特のマチエールを生んでいることがわかる。点描という手法はえてして画面に偏執的な内向性をもたらすものだが、加藤のそれは同時に果てしない外向的な拡がりを感じさせるところが大きな特徴だ。艶めかしさを感じさせる木彫は、空間を支配する強いフォルムを獲得しながらも、ぽっかり空いた穴の内奥に誘い込まれるようなエロスを覚えさせる。

2011/04/02(土)(福住廉)

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