artscapeレビュー

羽毛田優子 展

2012年11月01日号

会期:2012/10/16~2012/10/28

ギャラリーマロニエ[京都府]

羽毛田優子は“滲み”をテーマにした染色作品で知られる作家だ。私が過去に見た作品は孔雀の羽のような極彩色だったが、本展では一転してモノトーンの作品が並んでいた。本人に尋ねたところ、一時期色数の多い作品を制作していたが、もともとはモノトーンの作品を制作していたとのこと。また、大半の作品が軸装されていたのも本展の特徴である。作品の幽玄な雰囲気は掛軸と相性がよく、筆者もこの方法に賛成だ。また、軸装は搬入出が容易で、購入後もコンパクトに収納できる。自身の作品を幅広い層に認めてもらうには有効な手段と言えるだろう。

2012/10/16(火)(小吹隆文)

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