artscapeレビュー
第2回コレド・ウィメンズアートスタイル
2010年04月15日号
会期:2010/03/05~2010/03/14
日本橋コレド[東京都]
コレドの吹き抜け空間を中心に、7人の女性アーティストが作品を展示している。人通りの多い公共空間だけにあまり思いきった冒険はできず、大半は別の場所でつくった作品を運び込んだもの。ネズミやウサギなどの小動物をグロテスクなまでに巨大化させた篠原奈美子の彫刻や、階段とカーテンをレリーフ状に彫ったトリッキーなちばふみ枝の作品などは、力作ながら、その場所に置かれる必然性に乏しい。そんななかで秘かに毒を盛っていたのが、口紅に見せかけた薬莢(その逆?)や、花柄レースの鉄の彫刻などを出品した佐々木かなえだ。こうしたうわべと中身のギャップを慎ましやかに表現する作品群は、ファッションビルという場所でこそ効力を発揮する。
2010/03/11(水)(村田真)