2021年10月15日号
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artscapeレビュー

この世界とのつながりかた

2010年04月15日号

会期:2009/10/24~2010/03/07

ボーダレスアートミュージアムNOMA[滋賀県]

会期が長いとつい油断してしまう。気がつけば最終日で慌てた。2会場で、秋葉シスイ、奥村雄樹、川内倫子、仲澄子、橋口浩幸、松尾吉人、松本寛庸、森田浩彰の8名の作品を展示。とくに、戦時下の自らの思い出や我が子の成長を記した仲澄子の味わい深い絵日記作品、家族との暮しを撮影した大量の写真をスライドショーで展開していた川内倫子の作品に揺さぶられる。ふたりの生活を追体験するような感覚で胸がいっぱいに。外に雪がちらついていたせいも大きいと思うが、感傷的な気分もしばらく引き摺った。ただ、あとで考えてみると、その眼差しや体温をまるごと享受するようなそれらの作品はどちらも、むしろ淡々と現実や過去を見つめる冷静な視線という印象だった。女性の作品ならではの魅力なのかもしれないなあ。

2010/03/07(日)(酒井千穂)

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