artscapeレビュー
「好きです。さっぽろ(個人的に。)」トークフォーラム「景観開放」てのひらの都市計画/それぞれの都市空間
2014年04月15日号
インタークロス・クリエイティブ・センター1階「Cross×Garden」[北海道]
インタークロス・クリエイティブ・センターの「景観解放 てのひらの都市計画/それぞれの都市空間」に参加する。イベントは投票で選んだ札幌景観48のカードの完成記念を兼ねていた。これは遊びながら、まちづくりを学べるというもの。行政が関わる景観関係イベントはいろいろ呼ばれたが、ここはもっともサブカル寄りで別の軸を打ち出している。トークでは、「景観をつくるもの」のプレゼンを行なう。ジョン・ハサウェイ(日本人)は、無重力と少女の世界を描く彼の絵を紹介する。これは村上隆のスーパーフラットも想起するが、よりアナログでマッドサイエンティスト的だ。観光社会学の岡本健は、森川嘉一朗の趣都論を地方×ツーリズムの文脈に展開する。ジョン・ハサウェイの絵は、神戸ビエンナーレ2013で初めて見たが、二次元の膨大過ぎるレイヤーによって情報量をひたすら増やす画法だ。これは時間がかかる。コミケや海外などでの作品集や自主制作の売上げといったお金の出入りのディテールを聞いたが、現時点では確かに商業出版にのせないほうがよさそう。
2014/03/23(日)(五十嵐太郎)