artscapeレビュー
「ボストン美術館──華麗なるジャポニスム展」記者発表会
2014年04月15日号
会期:2014/03/20
日本外国特派員協会[東京都]
今年は「フランス印象派の陶磁器」「ヴァロットン展」「ホイッスラー展」とジャポニスムに関連する展覧会が目立つが、その真打ちともいうべき展覧会がこれ。ボストン美術館所蔵のモネの《ラ・ジャポネーズ》を中心に、ゴッホやロートレックらの絵画、江戸時代の浮世絵や工芸などで日本美術が西洋に与えた影響を探るという。《ラ・ジャポネーズ》はモネの比較的初期の作品で、団扇を配した壁の前で赤い着物を着て扇子を持ったカミーユ夫人を描いたもの。団扇にはツルや風景や美人図などが描かれ、着物には刀を抜こうとする武者や植物模様が刺繍され、あからさまに日本趣味が出ている。後年モネはこの作品について「がらくた、ただの気まぐれ」と後悔しているが、日本人にとっては垂涎ものだ。今回は約1年の修復を経て美しく甦った姿でお目見えするという。同展は6月28日から世田谷美術館で。
ボストン美術館──華麗なるジャポニスム展
会期:2014年6月28日(土)~9月15日(月・祝)
会場:世田谷美術館
2014/03/20(木)(村田真)