artscapeレビュー
松平莉奈「未だ見ぬ熱帯」
2014年04月15日号
会期:2014/03/04~2014/03/16
ギャラリーモーニング[京都府]
京都市立芸術大学大学院絵画専攻日本画領域をこの春修了したばかりの松平莉奈。今展は同ギャラリーでの2度目の個展だが、すでに備わった貫禄を感じるほど絵が上手い。今回は、オオカミに育てられたという野生児、アマラとカマラの逸話を元に描いた《神殿の狼、アマラとカマラ》、森女と一休の物語をモチーフにした《一休森女伝》といった大作のほか、女性の頭部肖像の小作品が展示された。作家の豊かな想像力と、つい見入ってしまう神秘的な魅力をたたえた人物の目や口元などの描写が強烈な印象。今後の活躍も楽しみにしている。
2014/03/15(土)(酒井千穂)