artscapeレビュー
「INTERSECTION POINT」岡村多佳夫企画と13のアーティスト
2014年06月15日号
会期:2014/05/23~2014/05/28
アユミギャラリー[東京都]
サブタイトルに「岡村多佳夫企画と13のアーティスト」とあるように、13組の出品者は、今年東京造形大を退任した岡村氏がこれまでアユミギャラリーの企画展に取り上げてきたアーティストたち。小さめのギャラリーに13組も出品するので小品ばかりだが、小品だけに思わず買ってみたくなる作品もいくつかあった。文庫本を並べた背表紙や、壁に飾られた絵と絵の隙間らしきものを描いた末永史尚、木枠に張ったキャンバス布の余りを動物の耳に見立てた原游、各国のコインの裏側にレリーフされた建物をフロッタージュして額装した高田安規子・政子、つやつやの豆腐を陶でつくった大槻あかね(その角に頭をぶつける人物像は蛇足)などだ。どれも脱力系を装いつつ絵画の根源に迫っている。残念ながら買う余裕はないけどね。
2014/05/26(月)(村田真)