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プライベート・ユートピア ここだけの場所──ブリティッシュ・カウンシル・コレクションにみる英国美術の現在

2014年06月15日号

会期:2014/04/12~2014/05/25

伊丹市立美術館[兵庫県]

英国の美術、工芸、デザイン等の作品およそ9000点を所蔵するブリティッシュ・カウンシル。独自の展示スペースはもたず、世界各地でその所蔵品による展覧会を開催したり、他展に所蔵作品を貸し出すなど、積極的に英国美術を紹介していることから「壁のない美術館」とも称される。本展はそのコレクションから28組の現代アーティストの作品、約120点を紹介するもの。日本初公開の作家の作品展示もさることながら、出品作家のうち17組が世界的にも有名なターナー賞にノミネートされ、6名が受賞者であるという点も注目したいところ。会場の展示は、剥製の犬が「I'm DEAD」と書かれたプラカードをもち二本足で立っているデイヴィッド・シュリグリーの作品、3つのメトロノームがそれぞれ異なる速度で音を出すマーティン・クリードの作品、ペンで描いた色とランプの光が重なるアンナ・バリボールの作品など、全体に作家のコンセプトも分かりやすいものが多く、見応えのあるボリュームでありながら、多彩な表現のバランスも良く気楽に楽しめる内容だった。
展覧会ウェブサイト http://www.britishcouncil.jp/private-utopia/


展示作品 アンナ・バリボール《グリーン+ブルー=シアン》 



会場風景 デイヴィッド・シュリグリー《アイム・デッド》


2014/05/22(木)(酒井千穂)

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