artscapeレビュー
大原治雄写真展 ─ブラジルの光、家族の風景
2016年06月15日号
会期:2016/04/09~2016/06/12
高知県立美術館 第2・3展示室[高知県]
高知県立美術館「大原治雄写真展 ─ブラジルの光、家族の風景」展。全然知らない人だったが、とてもよい内容である。高知生まれで農業移民としてブラジルに移住し、趣味でカメラを触るようになった。ブラジルの変遷、家族の姿、風景、作業具をモダンな視線で見事にとらえている。辺境の地における近代の受容のされ方としても興味深い。同館では、パラオで美術教育/制作などを行なった土方久功展が開催中で、石元泰博の常設もあり、高知ゆかりの作家の海外展開を紹介している。ところで、ホールも抱えた巨大施設は、ぎりバブルの恩恵を受けた愛知芸術文化センター的なヴォリューム感。またデザインは伝統的要素を組み込み、ポストモダンの時代を反映している。設計は日本設計、山本長水らによるもの。
写真:高知県立美術館
2016/05/22(日)(五十嵐太郎)
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