2020年11月15日号
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artscapeレビュー

Photo Exhibition jasmine zine×Sayo Nagase

2010年03月15日号

会期:2010/02/04~2010/02/10

Nidi gallery[東京都]

『jasmine zine』はモデルのMARIKO(18歳!)が2年前から出している不定期刊雑誌。ずっとカラーコピーを綴じあわせてつくってきたが、7号目にあたる最新号から印刷するようになった。それを記念して、写真を提供している永瀬沙世とのコラボレーション展が実現した。
安い簡易印刷が完全に定着して、「zine」と呼ばれるお手軽な個人雑誌の刊行が急速に広がってきている。一方で、出版社が版元の歴史のある雑誌が、次々に休刊しているのと対照的な現象といえるだろう。『jasmine zine』も好きなものを好きなように出していこうという姿勢がはっきりしていて、見ていて気持がいい。永瀬の写真も、そんな弾むような軽やかな気分をうまくすくいとっている。
写真も、雑誌の雰囲気もどこか既視感があるなと思っていたのだが、そういえば1990年代半ば頃にも、こういう手作り雑誌やカラーコピー写真集がはやった時期があった。Hiromixや蜷川実花が登場してきた頃の「女の子写真」の表現媒体が、まさに「zine」の先駆形だったのだ。先祖帰りなのか、それとも「女の子写真」の余波はまだ続いているのか。ちょうどあの時代についてまとめた僕の新しい本『「女の子写真」の時代』(NTT出版)が出たばかりだ。そのあたりを、もう一度あらためて考え直してみる時期に来ているということかもしれない。

2010/02/09(火)(飯沢耕太郎)

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