artscapeレビュー
【帰心の会】東北みらいプロジェクト特別セミナー「復興のデザインを考える」
2011年06月15日号
会期:2011/05/27
伊東塾で開催された帰心の会の第二弾。序盤のトークは東京とほとんど同じだったが、その後の議論では、釜石のワークショップを経た伊東が、われわれは美しいものをつくることで人々の心をなごます、山本が既存のシステムをすぐに変えられなくても、異なる価値の空間を足すことができるのではないか、といったことが新しく語られた。もっとも違っていたのは聴衆である。せんだいメディアテークでは、建築の関係者以外に多くの一般人が参加していた。おそらく、そうした市民は、有名建築家が訪れるから、普通の高台移転案とは異なる、斬新な街のヴィジョンが発表されると期待していたのではないかと思うが、帰心の会の考えをどう受け止めたのかが興味深い。
2011/05/27(金)(五十嵐太郎)