artscapeレビュー
トーキョー・ストーリー2010
2011年06月15日号
会期:2011/04/28~2011/05/28
トーキョーワンダーサイト青山[東京都]
スペイン、オーストラリア、メキシコ、スイスからのアーティストによる映像とインスタレーションの展示。ひとりを除き、3月の震災や原発事故を作品に反映させており、外国人の受けた衝撃の大きさを物語っている。アレックス・カーショウの映像作品《プレリュード》は、数十本のチューリップを花瓶に入れて数日間にわたり撮影したもの。徐々に頭を垂れたと思ったら、逆回しになって首をもたげていく。絵のように美しいとはいえ、これだけなら小瀬村真美をはじめよくある手法だが、つい見入ってしまったのは、そこに一瞬、3.11の前震が記録されているとパンフレットに書いてあったからだ。でもしばらく凝視していたけれど見つからず……。そうか、退屈な映像作品を見続けさせるにはキャプションに一言「オバケが映ってる」と書いとけばいいんだ。
2011/05/13(金)(村田真)
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