artscapeレビュー
藤信知子 展「花への挑戦状」
2012年04月01日号
会期:2012/03/06~2012/03/11
ギャラリー恵風[京都府]
ろくろで成形した胴体に、人形や仮面などから型を取ったパーツを大量に貼り付けた過剰装飾の陶器を出品。作品はすべて花器で、花にちなんだタイトルが付けられている。花器であるにもかかわらず、花の引き立て役を拒否しているかのような主張の強さが印象的だ。過剰装飾の陶器はさほど珍しくないが、彼女の場合、型を用いて均質なモチーフを反復的に用いる点が独特だ。今後本人と話す機会があれば、モチーフの意図や造形との関係について詳しく聞いてみたい。
2012/03/06(火)(小吹隆文)