artscapeレビュー

赤塚祐二

2016年05月15日号

会期:2016/03/21~2016/04/02

コバヤシ画廊[東京都]

階段を下りてドアのガラス越しに見たら、正面に「壁」があった。もちろん現実の壁ではなく絵なのだが、しかもフラットではなく空間性を感じさせる絵なのだが、そのことも含めて白い壁よりもっと「壁」らしく見えたのだ。赤塚は一貫して表現主義的なペインティングを追求しているが、必ずしも安定しているわけではなく、具象と抽象のあいだを揺れ動いている。ここ数年はかなり具象寄りだったが、今回はまた抽象に振れた印象だ。ところで壁は具象か、抽象か。

2016/04/01(金)(村田真)

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