artscapeレビュー
《南京博物院》
2016年05月15日号
南京博物院[中国、南京]
学芸員に《南京博物院》を案内していただく。コンペを行なったものの、審査側の梁思成が設計に深く関与し、遼の時代様式を採用したという。なるほど、梁が両サイドで上に曲がっていく、独特のカーブだ。その後、周辺環境の変化に合わせ、建物の高さを上げている。さすがに歴史の展示が充実していた。また地下にデジタル・コーナーや中華民国ノスタルジーを演出するテーマパーク的なエリアも新設し、昔の町並みが再現されている。夕方、大砲など兵器の歴史が陳列された見晴らしのいい城壁の上を歩く。最後に東南大学を訪問し、ここで3.11以降の日本建築の動向についてレクチャーと質疑応答を行なう。
写真:左、右上=《南京博物院》 右下=《東南大学》
2016/04/10(日)(五十嵐太郎)