2022年10月01日号
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artscapeレビュー

水都大阪2009

2009年10月15日号

会期:2009/08/22~2009/10/12

中之島公演ほか[大阪府]

かつて大阪は「水の都」といわれたくらい川や運河が縦横に走っていたが、近代以降は水に背を向けフタをしてきた。その水=川にもういちど目を向け、アートでにぎわいを取り戻そうというプロジェクトが「水都大阪」だ。プログラムは、中之島の東端の公園で繰り広げられる体験型の作品やワークショップを集めた「水辺の文化座」、中之島近辺の歴史的建造物に作品を設置する「水都アート回廊」など、いくつかに分かれている。いわば巨大都市を相手にした「水際作戦」だが、それだけにアーティストもプロデュース側も苦戦した様子がうかがえる。自分でポンプを押さなければ水が出ない小沢剛の《人力噴水》や、福沢諭吉らを輩出した適塾に最小限の作品しか置かなかった今村源の《茸的熟考》は、そのへんの事情を逆転させた佳作といえる。

2009/09/11(金)(村田真)

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