artscapeレビュー

北浦和也 展「デテくるモノ」

2009年10月15日号

会期:2009/09/14~2009/09/19

番画廊[大阪府]

水道の蛇口からゾウやニワトリがニュルッと出てきている壁面の展示、大きなパンダが飛び出している小屋のインスタレーション。入口の扉を開けるよりも先に目に飛び込む窓越しの会場の光景がすでに楽しく気持ちが盛り上がる。小さなものから大型の造形まで、木彫の作品がずらりと展示された空間は、調和のとれた色彩にも溢れているが、どっしりとした素材の重量感のせいもあるのか、作家のイメージが充満した濃厚な空気を放っていた。見ていると気分がすっきりしていく迷いのない鑿の跡とユニークな表現がじつに愉快だった。

2009/09/11(金)(酒井千穂)

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