2018年06月15日号
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artscapeレビュー

あるアホの一生─田村画廊ノート─

2014年10月15日号

会期:2014/09/15~2014/09/20

ステップスギャラリー[東京都]

70年代に絶大なる信頼を誇った貸し画廊が神田にあった。田村画廊だ。そのオーナーが山岸信郎さん(2008年に死去)。後に真木画廊と駒井画廊を近くに開き、田村は移転したり真木と合併したりしたのでややこしいが(私事だが、80年代にこれらの画廊に敬意を表して「駒井真木」のペンネームを使ったことがある)、とにかく70~80年代に台頭したもの派、ポストもの派、ニューウェイヴの連中で山岸さんのお世話にならなかった人はいないといっていいほど「大きな人」だった。貸し画廊が単に作家から金をとって場所を貸す不動産屋ではなく、作家を育て、助言し、企画展に推薦し、海外にも紹介するという大切な役割を担うオルタナティヴなインスティテュートであったことは、山岸さんがいなければ認識されなかったに違いない。そんな山岸さんと田村画廊を巡る資料展。出品は安斎重男さんの写真を中心に、山岸さんの自筆原稿のコピー、3つの画廊の展覧会歴、カタログなど。

2014/09/20(土)(村田真)

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