2018年06月15日号
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artscapeレビュー

塩田千春─マケット

2014年10月15日号

会期:2014/08/30~2014/10/02

ケンジタキギャラリー[愛知県]

来年のヴェネツィア・ビエンナーレの日本代表に選ばれた塩田のマケットを中心とする展示。室内(箱の内部)に赤や黒の糸を巡らせて子供服や紙幣などを浮かせたものや、窓枠を集積して家のようなかたちにしたものなどいろいろある。ヴェネツィアで発表する予定のインスタレーションのマケットは2階の奥にある。展示室に2艘の舟を置き、天井から無数の赤い糸を垂らして1艘は宙に浮いた状態。それぞれ糸の先端には鍵が結びつけられている。赤い糸は血や命、人間の関係性を象徴し、舟は旅立ちや人生を連想させ、鍵は宝箱やパンドラの箱のように、大切なものや秘密のものを明かす文字どおりキーとなるものだ。このように強い象徴性を持つモチーフの組み合わせだけに、とくにキリスト教ではまた別の意味を持つかもしれず、どんな反応が来るか楽しみだ。

2014/09/26(金)(村田真)

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