2018年06月15日号
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artscapeレビュー

ボストン美術館 浮世絵名品展 北斎

2014年10月15日号

会期:2014/09/13~2014/11/09

上野の森美術館[東京都]

先日見た「華麗なるジャポニスム展」もこの「北斎展」も、10月から三菱一号館で始まる「ミレー展」も、すべてボストン美術館の所蔵品展。なんでこんなにボストン美術館ばかりから借りるのかと思ったら、みんな名古屋ボストン美術館で開かれる展覧会の巡回展なのだ。入口を入ると正面の壁に北斎の浮世絵をアニメ化した映像が映し出される。いいのかこんなにイジって。壁はコーナーごとに少しずつ異なる色の紙を帯状に貼り、その上に絵を展示している。2階には茶室を模した休憩所が設けられ、北斎の描いた富士山の拡大図を見ながら休める仕組みだ。浮世絵は刷り物だから基本的に小さいし、どれもこれも似たようなもんだし、素材が紙なので照明を落としてるため、見てるうちに飽きてくる。その退屈感を打ち負かし、少しでも楽しませようという努力がうかがえる。しかしなんだな、浮世絵なんてえもんはひとり片手にもって楽しむもんでな、美術館なんぞに小ぎれいに並べてありがたく鑑賞させていただくような代物じゃねえんだよ。わーったか、このスットコドッコイ。と北斎は申しております。

2014/09/12(金)(村田真)

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