artscapeレビュー
ガリバルディ駅
2016年10月15日号
[イタリア、ミラノ]
ガリバルディ駅に移動。この周辺は万博前後に現代建築群が増加し、景観が激変している。アメリカ、あるいは日本的とでも言うべきか。しかし、変化前からあったコルソ・コモのギャラリー+カフェ+ショップは、とてもいい雰囲気のリノベーション空間だった。新しい郊外的な未来風景とは対照的である。本の品揃えも多く、倉俣、ソットサスのコーナーを設けたり、Ljubodrag Andricのカッコいい壁写真の展示もあって、特にショップが素晴らしい。コルソ・コモは、こうしたリノベーションを流行させたきっかけになったという。ガエ・アウレンティ広場(彼女の建築はないのだが)からカスティリオーニ通り、アルヴァ・アアルト広場(やはり彼の建築はない)の向こうまで、中央駅からも見えるアメリカ型の高層ビル、隈研吾風、藤本壮介風の建築などが出現し、なんだかスゴイことになっている。まるでSF映画を見ているようだ。
写真:左・右上2枚=《ガリバルディ駅》周辺 右下2枚=コルソ・コモのギャラリー+カフェ+ショップ
2016/09/08(木)(五十嵐太郎)