artscapeレビュー
サン・ロレンツォ教会、旧聖具室
2016年10月15日号
[イタリア、フィレンツェ]
サン・ロレンツォ教会とその旧聖具室へ。いずれもブルネレスキの設計である。古典主義を高度に複雑化させたミケランジェロに対し、明快で幾何学的なルールによって透明な空間をつくろうとしたことがよくわかる建築だ。特に旧聖具室と新聖具室の比較は、同じ形式をもちながら、細部が大きく異なっており、ルネサンスがいかに変容したかを理解するのに絶好のサンプルである。
写真:左・右下=旧聖具室 右上=《サン・ロレンツォ教会》
2016/09/15(木)(五十嵐太郎)