artscapeレビュー
篠山紀信展 快楽の館
2016年10月15日号
会期:2016/09/03~2017/01/09
原美術館[東京都]
77点の出品作品はすべて撮り下ろしの新作で、しかもすべて原美術館で撮ったもの。しかもモデルはすべてヌード(あ、ひとりだけ正装してるのは原館長)。つまり原美術館のあっちこっちにヌードをはべらして撮影し、それを再び原美術館に帰す(展示する)という趣向だ。いってみれば、サイトスペシフィック写真インスタレーション。さらに、窓から庭を見れば木陰にその場で撮ったヌード写真が置かれているなど、トリッキーな仕掛けがあちこちに施されている。これは楽しい。写真展のオファーを受けたとき、「どうせならここで撮ったらどうかな?」と紀信。「いいよいいよ」と館長。「どうせならヌードはどうだろう?」と紀信。「いいよいいよ」と館長。このように話はトントン拍子に進んだそうだ。ヌードモデルは計33人、檀蜜もいるが、彼女だけ乳首と陰毛が見えないのが残念。
2016/09/02(金)(村田真)
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