artscapeレビュー
何者
2017年01月15日号
映画『何者』は、就活を題材としながら、140字の世界観に縛られたTwitter人間の主人公を軸に、SNS、ネット時代における仲間の微細な関係性を描く。『桐島、部活やめるってよ』の原作でもある朝井リョウならではの世界である。就活とは、可能性にあふれた何者でもない学生から、道を決める/決めさせられる社会人への日本的で集団的な通過儀礼だが、当事者なのか、大人なのか、世代によって映画の見え方はだいぶ違うだろう。
2016/12/01(木)(五十嵐太郎)