artscapeレビュー

kumagusuku「Attraction / アトラクション」

2017年01月15日号

会期:2016/12/03~2016/12/25

高架下スタジオ Site-Aギャラリー[東京都]

「kumagusuku(クマグスク)」は、美術家、矢津吉隆が2015年に京都に開設した“アート”と“ホステル”を融合させた宿泊型のアートスペース、とチラシに書いてある。京都では作品とともに一晩をすごす場所として機能しているらしいが、横浜ではそのプレゼンとして、黄金町を拠点にするアーティストたちとコラボレーションしている。作品はタオ・ウェイの絵画、木村有貴子の彫刻、スザンヌ・ムーニーの映像と三者三様だが、いずれも小型の劇場か映画館のようなボックスに作品を置き、椅子やソファに座ったりべッドに寝そべったりしながら鑑賞できる仕掛けだ。1人用の作品鑑賞装置としてはベストかもしれないが、問題は一晩中ともにすごせる(いいかえれば長時間見るに耐える)作品があるかどうかだろう。本気で考えると普及させるのは難しいけど、アイディアとしてはおもしろい。

2016/12/09(金)(村田真)

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