2021年06月01日号
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artscapeレビュー

菊池絵子

2010年12月15日号

会期:2010/10/25~2010/11/06

OFFICE IIDA[東京都]

相変わらず小さな紙に鉛筆でラクダやケーキや消しゴムを脈絡もなくコソコソッと描いてる。今回は極小とはいえキャンヴァス画も出品。菊池は芸大教官による「絵画思考」展にも参加していたが、O JUNの教え子と聞いて納得。この所在なさげな空白感が共通しているのだ。しかし気になるのは、画面の隅にしばしば走る縦の線。これはどうやら紙(画面)の端っこだったりノートの綴じ目だったりするらしい。つまり、単に絵を描いてるのではなく、「絵を描いてる」場そのものを描いてるというか、「絵を描いてる」行為そのものを相対化しているというか。大げさにいえば「メタ絵画」。描かれている「カワイイ」イメージにだまされてはいけない。これはとても「クール」な絵なのだ。

2010/11/02(火)(村田真)

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